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テクノロジーが変えるブランド戦略と広告の在り方「VIVA TECHNOLOGY2018報告会」

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国家ぐるみの戦略でスタートアップ大国となりつつあるフランスでは、オープンイノベーションの祭典「VIVA TECHNOLOGY(以下VivaTech)」が開催されています。2018年には5月24〜26日の間パリで開催され、合計1万を超えるスタートアップが集結しました。

VivaTechでは大企業が自らの抱える課題をオープンにし、それをチャレンジテーマとしてスタートアップが取り組み、ソリューションを提案します。会場では、採択されたスタートアップ企業が大企業の傘下で披露され、またヨーロッパで実施されている技術革新やイノベーション事例も多く見ることができるユニークなイベントです。

2018年6月20日、DMM.make AKIBAで2018年度のVivaTech参加者による報告会が開催されました。ブース出展を行った日本のスタートアップや、アクセラレーションプログラムを実施する国内外の大企業などから登壇者が集まり、6つの発表とパネルディスカッションが実施されました。

企業側の視点で見た日本企業が学ぶべきイノベーション活動のポイントや、スタートアップ側から見たフランスを中心としたヨーロッパ市場の魅力、そしてコミュニティ運営側から見たフランスと日本両国のエコシステムに対する考え方の違いなど、様々なトピックが語られた充実の報告会から、ブランドと広告をめぐるセッションをお届けします。

VIVA TECHNOLOGYについてはこちらの記事もご参照ください
https://akiba.dmm-make.com/blog/?p=373

 

スピーカー:寺西藍子氏
株式会社アサツー ディ・ケイ(以下ADK)プロジェクトマネージャー
2007年に同社入社後、外資系クライアントの国内での広告展開、および日本クライアントの海外広告展開を担当。仏ラグジュアリーブランド8年、ロボティックスプロジェクトにも携わり、2017年より新規事業開発に従事。

 

スタートアップが示すブランドの未来観

ADKで8年間ほどラグジュアリーブランド の担当をするなかで、職人に敬意を払い、クラフツマンシップを重視するフランスの文化を実感してきた寺西氏。その一方で、新しい技術をいち早く取り入れムーブメントを起こしたいという要望も受けていたため、伝統とテクノロジーを両立しながら進めることが課題になっていました。オープンイノベーション戦略の導入に奮闘する大企業の実態も目にしていたため、VivaTechの視察に訪れました。

ルイ・ヴィトンを有するLVMHグループは “Future of Luxury” をチャレンジのテーマとして掲げVivaTechに参加しています。ブースにはカクテルの自動生成や木箱への刻印、香りを可視化する技術などを手掛けるスタートアップが並び、テクノロジーが ”Future of luxury” にどのように寄与するかを感じさせました。

「ブランドが掲げるチャレンジや構えたブースを見れば、そのブランドが注力している分野が一目でわかるので、単なる展示会以上にブランドの考え方や未来への姿勢をPRする場になっていました。また、消費者がどのようなスタートアップに関心を持っているかを間近で把握できるのもとても面白かったです」

 

VivaTechに見るフランスの政策

寺西氏の資料より

 

フランスではマクロン大統領が就任してからインキュベーション施設が増え、スタートアップに対しても多くの施策を実施しています。VivaTech内でもオープニングスピーチで大統領演説が行われました。その中では、アフリカをフィーチャーしたブースへの言及もありました。

「過去の植民地化の影響で、アフリカにはフランス語が通じる国が多く、マクロン大統領は公的資金を積極的に投じていき、「アフリカを含めたヨーロッパ」という視点でスタートアップを支援しようとしていることが印象的でした」

また、VivaTechの会期3日間のうち、1,2日目の公用語は英語でビジネス目的に割り切られていますが、3日目のFamily Dayには公用語がフランス語になり、多くの一般参加者でにぎわいます。子供向けの技術に特化したGame Parkが設置されていたり、似顔絵を描くブースがあったりと、子供が喜ぶものが多数用意されていました。デジタルネイティブはもとより、テクノロジーネイティブである子供たちを育てようとする政府の動きが印象的だったと寺西氏は語りました。

 

変化を求められる広告代理業

VivaTechが開催された背景のひとつに、世界3位の広告代理店Publicis Groupe(ピュブリシスグループ)が広告業に危機感を持ったことが挙げられます。ピュブリシスグループは2017年にカンヌ広告祭への出展をすべて取りやめ、VivaTechや社内用ソフトウェア開発への投資を行っています。

90年続く歴史ある広告代理店がマスメディアの変化を感知し、データとテクノロジーを混ぜて新しい価値を作ろうとしはじめている現在。これまでとは異なる方向へ踏み出して生き残りの策を講じる姿は、「このまま広告代理店としてやっていけるのか?」という問いを持つADKに勤める寺西氏にも深く響きました。

「今後の広告業はただの代弁という形では終わらないでしょう。これまで広告代理店が培ってきたクリエイティビティのノウハウは学びも多くそのまま活用できますが、そこを起点にどのようなマーケティングやブランディングに繋げるかをより考慮する必要があると感じさせられました」

 

寺西氏の資料より

 

なお、ピュブリシスグループ自身のブースでは、ライオニウムという仮想通貨を発行していました。Twitterを通じて通貨を集めてドリンクを交換できるような仕組みですが、最高額はカンヌ広告祭のゴールドトロフィーと交換できるということも含めて、かなりの遊び心を感じさせるものだったようです。

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