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ドローン活用ビジネスで10億円以上資金調達した海外スタートアップ5社

(出典元:Skycatchのwebサイトより)

インプレスのシンクタンク部門であるインプレス総合研究所は、日本国内のドローンビジネス市場の動向をまとめた「ドローンビジネス調査報告書2019」を2019年3月12日に発表した。

調査によれば、2018年度のドローンを活用した「サービス」の市場規模は前年比85%増の362億円となり、機体本体の市場規模(346億円)を抜いて大きな市場へと成長している。
2024年度には約10倍の3568億円になるとして、成長著しい業界になることが見込まれている。

 

(出典:インプレス総合研究所)

国内でも成長しつつあるドローンを用いたサービス市場だが、さまざまな分野で先行している海外でもスタートアップの進出が著しく、大型の資金調達にも成功している。。
そこで本稿では、インプレス総合研究所による「サービス市場の分野別市場規模」において調査対象となったのサービス市場のカテゴリから、屋内、物流、農業、点検、土木・建築の5分野で1000万ドル(約10億円)以上の資金調達を果たしたスタートアップを紹介しよう。

 

屋内:Flyability(スイス)

設立:2014年 累計調達額:2870万ドル

Flyabilityは屋内での利用を前提としたドローン「Elios」の開発と、それを用いたサービスを展開している。
「Elios」は特徴的な形状の外骨格フレームに覆われており、壁や天井に触れても飛行を継続することが可能だ。災害時や工場内など条件が悪く目視が困難な環境での利用を想定し、暗所仕様のセンサで画像やサーモグラフィをリアルタイムで取得することができる。

 

物流:Flytrex(イスラエル)

設立:2013年 累計調達額:1100万ドル

Flytrex は自動運転ドローンによる配送サービスを手掛けている。
独自開発のドローンは450gから3kgまでの荷物を運び、上空80フィートからワイヤーで地表まで安全に降ろすことができる。プライバシーに配慮し機体にカメラを取り付けていないことも特徴だ。
2018年8月にはeコマース企業のAHAと業務提供し、川が多く陸路での配送にコストがかかるレイキャビクでのデリバリーを開始した。米ノースダコタ州の King’s Walk Golf Courseでは、ラウンド中のプレイヤーがスマートフォンから飲食物を注文できるサービスも実施されている。

 

農業:Taranis(イスラエル)


設立:2014年 累計資金調達額:2960万ドル

Taranisはディープラーニングを用いた画像解析によって、農作物の生産性向上に取り組む精密農業スタートアップだ。

精密農業とはセンシングツールやデータ解析の活用や、作業機の自動化などの活用を通じて、農作物の収穫量や品質の工場を目指す農業管理手法だ。大規模な農場のデータ収集において、ドローンは必要不可欠なパートナーになりつつある。

害虫や疫病、雑草の発生や栄養の欠乏といった問題を特定する根幹となる画像データ収集には、高度や範囲に応じて空撮用の航空機やドローンが用いられている。

 

点検:SkySpecs (アメリカ)

設立:2012年 累計調達額:1150万ドル

SkySpecsは風力発電機の点検に特化したスタートアップ。
ドローンを用いた点検はこれまでも行われてきたが、人の手による操縦では時間がかかり、発電の休止時間が伸びてしまうという課題があった。SkySpcesのドローンの自動制御システムを用いれば、15分という短時間で手動よりも安全な点検を可能にしたという。

 

土木・建築:Skycatch(アメリカ)

設立:2013年 累計調達額:4660万ドル

ドローンを用いた測量・3Dマッピングサービスを提供するSkycatchは、その技術を土木・建築分野に活用している。
Skycatchのセンチメートル単位の測量技術は、設計図と実地の差を調整する作業コストを下げ、持ち込まれた資材を正確に管理することで運搬の最適化も可能にする。2015年には日本の建設・鉱山機械メーカーの小松製作所と提携し、同社の推進する建設生産のスマート化におけるパートナーとなっている。

(文:淺野義弘)

※各社の累計資金調達額は2019年5月時点での公開情報に基づいています。
ドローンビジネス調査報告書2019(インプレス総合研究所)

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