DMM.make AKIBAのビジネスメディア「FACT」

イベントだけがハッカソンじゃないーー社内ハッカソンから、新しいアイデアを生み出す

本連載ではこれまで2回にわたって、ハッカソンの目的意識と知的財産権についてお伝えしてきました。今回は、今まであまり触れてこなかったクローズドなハッカソンの特徴について、そして実際にハッカソンを企画する際の手がかりについてお伝えします。

 

外部には公開しないクローズドなハッカソン

これまでは主に、誰にも開かれたオープンなハッカソンについてお話してきましたが、DMM.make AKIBAでは、外部にはまったく公開されていないクローズドなハッカソンも開催しています。

 

完全に会社内の人間だけで行う場合もありますが、クローズドに開催したいけれど人が足りない、といった依頼を受けて開催するパターンもあります。その場合、例えば参加者の半分は会社から募り、残りの半分はDMM.make AKIBAの会員さんや繫がりのある学生さんたちのなかから、開催内容に親和性のある人に声をかけて参加してもらうような形式になります。
あくまで社内での利益を目的にした内容であり、外部からの参加者に成果物などの権利がわたることは無いため、社外からの参加者には謝金などの御礼を準備することが多いです。

 

会社内でクローズドなハッカソンを行う大きなメリットは、部署を越えた交流を行えることにあります。普段の業務では「企画は企画」「製造は製造」というように完全に縦割りになっている会社であっても、ハッカソンの中では部署を交えた活動に取り組みます。

 

ブレインストーミングなどのアイディエーション手法は、アイデアを出すことに慣れていない人にとって新鮮な体験になります。また、技術職の人がセールス的な視点を得たり、企画職の人が技術的な観点からのアイデアや解決策を知ることもできますよね。日ごろ関わりのない社員同士のコミュニケーションは、会社の魅力を再発見することにつながっていきます。ほかにも、実績のあるゲストにメンターとして参加してもらえば、彼らの仕事ぶりを間近で体感でき、新しい学びを得ることができるでしょう。

社内交流よりも新事業開発に重きを置く場合、第2回の後半でもお伝えしたように、ハッカソンが終わった後にも動けるような社内の体制づくりをしておくことが重要です。

 

準備や運営のしやすさも、クローズドなハッカソンの利点と言えます。
オープンなハッカソンでは、当日になるまでどのような人が参加するかを直接知ることは難しく、事前にスキルを申請してもらったとしても、運営側と認識の程度に差があるかもしれません。その点、クローズドなハッカソンでは、直接つながりがある人たちだけが参加するため、チームビルディングや技術補助を行うメンターの準備がしやすいと言えるでしょう。また、企業のためという目的がはっきりしているため、オープンなハッカソンほど成果物の権利について深く検討しなくても良いという気軽さもあります。

 

ただし、ハッカソンを完全にクローズドにする場合、イベントを開催したという事実も含め、外部メディアを通じたPRを行うことは難しくなります。クローズドなハッカソンからは、SNSなどを通じた二次的な派生は起こりづらくなるということを理解しておきましょう。それでも広報を行いたいという要望は多いのですが、1つのハッカソンで複数の目的を詰め込みすぎると、どうしてもチグハグな内容になってしまいます。目的に沿ってオープンにするのかクローズドにするのかはっきり分けたほうが、ブレのない良いイベントになると思います。

 

ハッカソンを始める手がかり

オープンにせよクローズドにせよ、初めてハッカソンを企画するのであれば、まずは今までに開催されたイベントのレポート記事をたくさん読んでみると良いでしょう。
実際に参加できれば一番ですが、レポートを読むだけでも、自分からは遠い分野や取り組みを知ることができます。その際、ただ内容を追うだけではなく、募集ページに書いてある審査基準と受賞作品を照らし合わせれば、運営目線で評価のポイントを確かめることなどもできるでしょう。

 

企画段階では、社内の人をいかに巻き込めるかも大事です。いきなり知らない部署の人から「事業部横断でハッカソンをやります!」と言われても、なかなか参加しづらいですよね。普通ちゃんとした会議で決まるようなことを、比較的フランクなハッカソンという手段で取り組もうとしているのだから、もしかしたら遊んでやろうとしているように捉えられてしまうかもしれない。そこを納得させるために、何のためにハッカソンをやるのかという目的の設定や資料の用意が必要になります。ハッカソン全体の旗振りをする存在は非常に重要になってくるでしょう。

(聞き手、編集:淺野義弘)

 

 

イベントの企画から運営までサポートします

DMM.make AKIBAでは、記者発表会やワークショップ、ハッカソンなどさまざまなイベントでDMM.make AKIBAがご利用いただけます。

また経験豊富なスタッフが企画からサポートし、イベントの実施・運営をトータルで支援します。

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渡邉仁史
テックスタッフとしてワークショップや講座、他企業共催ものづくり系イベント(ハッカソン等)の企画・運営等をこなす。慶應義塾大学卒。
中澤聖子
DMM.make AKIBAのイベントディレクターとして、大型イベントから小規模のセミナー・ワークショップまで、各種イベントの運営や企画受託案件を担当している。
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