DMM.make AKIBAのビジネスメディア「FACT」

ハードウェアスタートアップに関する投資情報ウォッチング(2019年5月~6月)

ここでは、DMM.make AKIBAがウォッチしている資金調達情報から、特にハードウェアスタートアップに関連した事案をピックアップして紹介する。

 

テトラ・アビエーション

空飛ぶ車の開発を行うテトラ・アビエーションは2019年5月24日、第三者割当増資による約5,000万円の資金調達の実施を発表した。今回の投資にはDrone Fund、Incubate Fund、TomyKなどが参加しているという。

テトラ・アビエーションは、一人乗りの空飛ぶモビリティ開発プロジェクト「teTra(テトラ)」のチームを運営するために創業された東大発スタートアップ。ボーイング社が主催するエア・モビリティのコンテストGoFlyに参加しており、2018年6月には第1ステージで上位10チーム入りを果たした。2020年第1四半期開催予定の最終ステージに向け、今回の調達資金を用いて1/1サイズの試作機製作を進めていく。

 

QBIT Robotics

ロボットを活用したサービスを手掛けるQBIT Roboticsは2019年6月10日、豊田合成と森トラスト、その他VC等の計5社を割当先とする第三者割当増資の実施を発表した。今回の調達額は非公開だが、資本準備金を含む資本金は4億9100万円(2019年5月28日時点)になったという。

QBITは飲食業、宿泊業、エンターテイメント業などへロボットサービスを提供していたメンバーによって創業された企業。「ロボティクスサービスプロバイダー」事業として、2019年はロボットカフェをパッケージ化し製品にするための開発を進めている。今回の資金調達で人事採用を加速し、新商品の開発と販売、サポート体制の強化を行うとしている。

 

GROOVE X

家族型ロボット「LOVOT」を手掛けるロボットベンチャーのGROOVE Xは2019年6月12日、シリーズBラウンドとして総額30億円の第三者割当増資による資金調達の実施を発表した。引受先はINCJ、未来創生ファンド、中部電力などで、これまでの調達累計額は87.5億円となる。

今回の資金調達は教育分野における「LOVOT」の活用を目指す「LOVOT EdTech プロジェクト」と併せて発表されたもの。2019年秋の「LOVOT」発売/出荷に向け、調達資金を用いてマーケティングの強化と人材採用の積極化を図るほか、引受先のひとつである中部電力とは見守り機能などの開発を推し進めていくという。

なお、同社は創業期に開発拠点としてDMM.make AKIBAに入居していた。
 

メロディ・インターナショナル

周産期の遠隔医療を支援するメロディ・インターナショナルは2019年6月20日、第三者割当増資による資金調達の実施を発表した。引受先はHAホールディングスとイノベーションディスカバリー1号投資事業有限責任組合で、調達金額の合計は8,000万円。

メロディ・インターナショナルの開発する分娩監視装置は、胎児の心拍と妊婦のお腹の張りを病院や自宅などで測ることができるデバイス。同社のコミュニケーションプラットフォームと併せて利用することで、ネットワークを介して遠隔で医師や病院との連携を行うことができるという。今回の資金調達によって営業体制と開発体制を強化するとともに、海外医療機器認証取得などのグローバル展開にも着手する。

 

モーションリブ

力触覚技術を搭載したICチップ「AbcCore」を開発するモーションリブは2019年6月24日、慶應イノベーション・イニシアティブとDBJキャピタルを引受先とした第三者割当増資を実施し、総額1.8億円の資金調達を完了したことを発表した。今回の調達資金は製品ラインナップの拡充や周辺ツール、モジュールの開発に充てられるという。

「AbcCore」は機械が苦手とする柔らかい力の制御を実現するICチップで、既存システムへの組み込みも容易で高い汎用性を持つという。モーションリブは慶應義塾大学からスピンアウトした企業として、ロボット分野など様々な企業を対象に製品販売やソリューション提供を行っている。

 

プランティオ

都市型農園の社会実装を目指すプランティオは2019年6月27日、ジェネシア・ベンチャーズをリード投資家とする約1.5億円の資金調達を発表した。他の引受先は東急不動産が運営する「SHIBUYA Innovation Program」 、キャナルベンチャーズ、JA三井リース。

プランティオはセンサーや通信モジュールを搭載したIoTプランターと、植物の栽培を最適化するためのAIを開発している。商業施設やオフィスビルなどで展開する都市型農園(アーバンファーミング)にこれらの技術を用いることで、農業と食の体験を通じた都市部のコミュニティ醸成を図ろうとしている。

(文:淺野義弘)

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